
私は、毎朝6時半頃に自宅を出て、職場へ向かう電停に走る、という生活を送っています。
冬場はまだ薄暗いのですが、日が長くなるにつれて、東の空に朝焼けを見ることが多くなります。
少し前の、ある凛とした朝、私はいつものように家を出て駅まで走りました。
川の上の橋を渡る途中、ふと空を見上げると、東山の向こうに紫色の雲が。
その雲を見た私の脳裏には、枕草子のあの有名な一節が浮かんできました。
春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山ぎは、すこしあかりて、紫だちたる 雲のほそくたなびきたる
まさに、この一節の通りの景色。
清少納言が1000年前に見た東山の景色も、こんな感じだったのでしょうか?
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朝の忙しい通勤時間、心の中に、ちょっとだけ違う時間が流れました。