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思う事

日韓関係について韓国人と話してみた事

ちょっと前の話になりますが、隣の席の韓国人の同僚が、祖国でポジションを得て、急遽帰国することになりました。 彼は私達夫婦と同じ脳神経内科医で、韓国で患者さんを診ながら臨床研究でたくさん業績を出していたのですが、 「一度は基礎の研究にも触れてみたい」という事で、 2年ほど前、COVID-19の始まったちょうどその頃に、奥さんと1歳のお子さんを連れて韓国からやってきました。   彼は物腰がと […]

It’s OK

私は時折、気分が落ち込んで、気持ちを立て直すのを難しく感じる時があります。 まともな理由の時も多いんですが、ほんの些細な事で落ち込むことも多いです。 日本人は不安遺伝子と呼ばれるSLC6A4(セロトニントランスポーター 5-HTT をコード)のS型多型がとても多いと聞きますが、私ももれなくSS型なんじゃないかと思っています。   でも、仕事は山のようにあるし、家事は回さないとだし、家にい […]

絶望と希望と

ある日の朝、ラボのグループメールに衝撃のお知らせが飛び込んできました。 動物施設のRoom46でウイルス感染が確認され、この部屋のマウス達は全て隔離されます。   ラボは騒然としました。 ラボ内のマウス達の半分以上はRoom46で管理しています。 みんな手術等も続々予定していたのですが、全てキャンセルとなりました。   数日後、動物施設のスタッフとラボメンバー達とでミーティング […]

めっちゃ苦手だった人と建設的に話ができるようになったお話

以前、このブログに書いた事がありますが、私には職場に苦手な人がいました。 どれくらい苦手かというと、部屋のドアを開ける時「中に彼女がいるかも」と思うだけで、心拍数が上がり、冷や汗が出るくらい。   ただ、彼女がとても性格が悪く意地悪なのかというと、そうではありません。   彼女はラボの古株ともいえるような人物の一人で、日本だととっくに定年を迎えている年齢になっても、ここで働き続 […]

追悼8:思い出話

断書 本記事は、少し前、私の身近な人が他界する前後に書き溜めていたものです。 遺族の許可を得て投稿しておりますが、ここに書かれていることはすべて私の主観を元に書かれている点をご了承ください。   Co-PIが亡くなってから、ラボは悲しみに包まれ、皆は仕事をしながらも、彼との思い出を話したりして過ごしていました。 そんなある日、ラボのスタッフの一人からアナウンスメールが届きました。 今週は […]

追悼7:決意

断書 本記事は、少し前、私の身近な人が他界する前後に書き溜めていたものです。 遺族の許可を得て投稿しておりますが、ここに書かれていることはすべて私の主観を元に書かれている点をご了承ください。   Co-PIが亡くなった次の週から、PIがミーティングに出席するという連絡がありました。 そして次週、朝から全体ミーティングがあり、みんなは少し緊張して待っていました。 開始時間が来たので、「そろ […]

追悼6:足跡

断書 本記事は、少し前、私の身近な人が他界する前後に書き溜めていたものです。 遺族の許可を得て投稿しておりますが、ここに書かれていることはすべて私の主観を元に書かれている点をご了承ください。   Co-PI逝去の連絡を受けた日、私はラボを休み、一日自宅で過ごしました。 翌朝も ―― しばらくは何もする気になれなさそうだなー。 と思ってぼんやりしていましたが、ふと、術後7日目のマウスのサク […]

追悼5:Drift into the Sunset

断書 本記事は、少し前、私の身近な人が他界する前後に書き溜めていたものです。 遺族の許可を得て投稿しておりますが、ここに書かれていることはすべて私の主観を元に書かれている点をご了承ください。 なお、遺族より紹介された追悼記事で、本記事に関連する事柄が記載されているリンクの1つをこちらに貼っておきます。   PIと夫と3人でミーティングが行われてから数日が経過し、私は相変わらず限られた時間 […]

追悼4:久しぶりの個人ミーティング-2

断書 本記事は、少し前、私の身近な人が他界する前後に書き溜めていたものです。 遺族の許可を得て投稿しておりますが、ここに書かれていることはすべて私の主観を元に書かれている点をご了承ください。   以前、PIと夫と私の3人で久しぶりにミーティングを行った話を投稿しましたが、 この話には別の背景がありました。 当時は内輪の出来事を勝手に外に発信してはいけないと思って控えていましたが、その後奥 […]

追悼3:ビデオコール

断書 本記事は、少し前、私の身近な人が他界する前後に書き溜めていたものです。 遺族の許可を得て投稿しておりますが、ここに書かれていることはすべて私の主観を元に書かれている点をご了承ください。   Co-PIが病院で治療を受け、リハ転院なども検討されていた矢先、彼が感染症を併発し、容態が芳しくないという連絡を受けました。 ラボの人たちは、毎日彼の容態を心配し、少しでも情報があればお互い共有 […]

追悼2:声を震わせ

断書 本記事は、少し前、私の身近な人が他界する前後に書き溜めていたものです。 遺族の許可を得て投稿しておりますが、ここに書かれていることはすべて私の主観を元に書かれている点をご了承ください。   Co-PIが事故で緊急入院した日の翌週、私と夫は、彼の奥さんであるPIとミーティングの予定が入っていました。 手術は無事に終了したと聞いていましたが、彼の容態はどんな様子なのか、私達は心配しなが […]

毎週日曜日には、教会のミッショナー夫婦がボランティアで主催してくれている英語教室があります。 内容としては、聖書を読んで質問に答えたりディスカッションしたりする、というもの。 英語の勉強というよりは、ほぼほぼ聖書の勉強といった感じですが、 人とディスカッションするのは好きだし、自分の研究と違うテーマを勉強するのは新鮮なので、私は毎週楽しく参加させてもらっています。   先週は、新約聖書 […]

追悼

あなたがいなくなってから数日が経過し、色々な場所で追悼記事を見かけるようになりました。 それらの記事を読むたびに、あなたの残してきた業績がどれだけ偉大だったかを再認識させられます。   飽くなき探究心と好奇心。 自分を過信せず、必ず人に意見を求める姿勢。 人を好きになり、人を信頼する心。 人を楽しませ、やる気にさせ、協力し、大きなシナジーを生み出していく力。 そして、愛……   […]

父親から「癌になった」と連絡を受けて

ある日の事、LINEに父親から短いメッセージが届きました。 私事ですが、先日の人間ドックで、以前から指摘されていた結節影が1年で2mm増加し、要精査となりました。 父親が癌になったと聞かされて 父は以前からCTで右肺尖部に1.3mmのスリガラス状結節影を指摘されてていましたが、胸部XP上では映らず、大きさも5年ほど変化なく、腫瘍マーカーも陰性だったので、年に一度の検査のみで経過していました。 それ […]

自分事

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オープンアクセスにすべきか否か

先日、現在のラボで始めた仕事の原著論文を出すことができました。 個人的にとても勉強になる仕事だったので、多くの人々に読んでいただき、意見をもらいたいと思っています。   ……と、思いながら最後の Proof を行っていた時の話。   ・ ・ ・   最終チェック中に、ジャーナル側から 「オープンアクセス(OA)にしますか?」 という質問がありました。   私 […]

新年を迎えて-2022

アメリカに来て、3年半が経過しました。 こちらに来てから様々な出来事があり、その度に自分の行動を振り返り、深く考えさせられました。 Anytime we think the problem is “out there,” that thought is the problem. — Stephen R. Covey (American educator, author, b […]

泣かないと決めた日

ある日の朝、コーヒーを飲もうとラボの給湯室に行くと、先客がいて部屋には美味しそうなコーヒーの匂いが漂っていました。 彼女は、このラボが立ち上がったときに最初に雇われた5人の従業員のうちの一人で、30年以上ブレインバンクの管理を任されています。 今PIとして第一線で活躍しているラボの卒業生達も、病理はほとんど自分が教えたんだ、とよく話していました。   「おはよう」 普通に朝の挨拶を交わす […]

あるポスドクの話

ラボの予算が大きく減って、いつ首を切られるか……と、みんなちょっぴりビクビクしている今日このごろ…… 同僚の一人がグラントをとったらしい、という噂が流れてきました。 ポスドクはだいたいグラントに応募しているので、その話を聞いたときはそこまで気に留めていませんでした。   ある日、彼女から実験のことで相談されることがあり、雑談の一つとして 「そういえば、最近グラントを獲ったって聞いたよ。お […]

なぜ勉強が必要だと思うのか

先日、長男(11歳)との会話の中で、勉強についての話題になりました。 長男は、親や先生達から勉強するように言われるから勉強しているけれど、その勉強自体にはあまり価値を感じていないそうです。 「『Learn (学び)』は大事かもだけど、『Study (勉強)』は、大人達から言われる程には大切なことだとは思わない、もっと他にしたいことをすればいい。」 というのが彼の意見でした。 私も子どもの頃同じよう […]

ラボを発展させるための秘訣について伺いました

先日、PI と Co-PI と私で話す機会があり、「この機会に!」と思って、 ここまでラボを大きくできた秘訣 について、二人に聞いてみました。 ちょっとごちゃごちゃしますが、前半は Co-PI と2人で話した内容で、途中から PI も参加してきたので、後半は PI の話となります。 ラボのバックグラウンド このラボのバックグラウンドを少し紹介すると、 PI は PhD、Co-PI は MD-PhD […]

同僚のポスドクから「あと2週間でラボを出る」と言われた件

最近、同じラボで別グループのポスドクと、同じ部屋で実験する機会があり、時々話をしていました。 そして、先日、彼女から突然聞かれました。 「このラボで何年くらい働いているの?」   突然の質問に驚きましたが、 「えっと、もうすぐ3年かな。」 と答えました。   すると彼女は、 「すごいね。私、このラボで何年も働いているポスドクを尊敬するわ。 私はここにきてまだ8ヶ月だけど、あと2 […]

マーティン・ルーサー・キング牧師の日

今週月曜日(1月18日)は、マーティン・ルーサー・キング牧師の日 (Martin Luther King Jr. Day, MLK day) で、祝日でした。 毎年、小学校 etc. では、この日から1ヶ月をMLK月間とし、アフリカン・アメリカンについて皆で学習しています。 昨年 “black lives matter 運動” も起こった事で、子供達にとってはアフリカン・ア […]

新年を迎えて-2021

アメリカに来て、2年半が経過しました。 当初思い描いていた生活とはかなり異なる状況にはありますが、なんとか生活しています。   去年の初めあたりは、精神的にかなりキツく、 「しばらく休暇をとってカウンセリングを受けるしかない。」 と思い、 大学のカウンセラーに予約をとって、PIに休暇願を届ける準備を進めていました。 Nietzsche famously said “Whatever do […]

データをじっくりみて考える

アメリカの新規感染者数は依然として数万人規模と、なかなか厳しい現状が続いています。 そんな中、ラボのミーティングはひたすらオンラインです。   以前、「全員クビ」と叫ばれていたグループミーティングですが、 ポスドク達が少しずつデータを出してきているので、 毎週2時間超えだった、以前の活気を取り戻しつつあります。   特に、あるポスドクだけで毎回30分以上ディスカッションすること […]

ウェビナー/カウンセリングを受けて

私の所属する大学には、世界中からポスドクがやってくるので、 「外国人研究者」のためのセミナーやワークショップなども充実しています。   ある時、 「外国人研究者がコロナ禍で文化の壁をどう乗り越えるか」 というテーマでウェビナーがあったので、 軽い気持ちで参加してみました。 ウェビナーに参加 ウェビナーでは、 専門のカウンセラー達が、 「文化の違いによって私達が受けるストレスについて」 「 […]

あなたの価値を正当に評価してくれる場所

  興味深いお話を読んだので、シェアします。     娘の卒業式に、父親が言いました。 「君の晴れの卒業に、私が何年も前に買った車をプレゼントしよう。 これはとても古い車だ。 でもこれを君に上げる前に、この車を中古屋さんに持っていって、いくらぐらいで売れるか聞いてみなさい。」     娘は、中古屋を訪ね、父親に言いました。 「この車は使い古されてい […]

多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。

アメリカの今の職場で、夫や自分の仕事が思うようにいかず、辛い思いをしている時、隣の席の中国人から、よく心無い言葉を受けていました。 内容は、だいたい、 「日本でどうだったか知らないが、ここではここでのやり方で進めないと痛い目を見る。早くそれに気づいて旦那さんにも忠告するんだ。」 という感じ。   「心無い」と思っているのは自分だけで、相手は全てよかれと思って批判してくるわけです。 そうは […]

花と月

ある日の早朝、次男(4歳)と手をつなぎ、デイケアまでの道を歩いていた時の事。 私は頭の中で、 「今日は〇〇時からミーティングがあるから、それまでに✖✖を終わらせて……」 と、一日のスケジューリングをしていました。   と、ふいに次男の足が止まり、私の手を引きました。 「ママー、見て!お花たちがgrowingしてるよ。」   見ると、デイケアの花壇に植 […]

定義って、時と場合によって変わるよね

最近、ある総論を書いているのですが、レビューアーとやり取りをしながらちょっと切なくなっていているので、その理由を徒然なるままに書いてみます。 総論の内容 ペリサイトについて 総論は、ペリサイト(pericyte, 周皮細胞)と呼ばれる微小血管の壁細胞と神経疾患の関与について、というテーマで書いています。 ペリサイトは、主に毛細血管にあり、内皮細胞の外側、アストロサイトのendfeetの内側で、基底 […]

新年を迎えて-2020

昨年は、個人的に色々と浮き沈みの激しい1年だったように思います。 時折、主に仕事中、小事と思われる出来事に過剰に反応して憤り、言いようのない焦燥感と虚無感に襲われ、気持ちを立て直すのが難しい時がありました。   そのような感覚と並行してよく浮かんできた考えは、 「私が今いなくなっても、世の中は変わらず回っていく。」 という事でした。   私が死んだら、家族や友達は悲しむと思うし […]

”ノー”と言ってみました

先日、やっと1本総論を書いて提出し、肩の荷が下りた……と思っていたら、立て続けに査読依頼が2本きました。 1本は査読して送り返しましたが、もう1本はちょっと時間がかかりそうな内容。   クリスマス前後には旅行の計画もあるし、その前に片付けないといけない仕事もあるし……断ろうかな……でも「査読は断らない」と決めているしな……   唸っている私に、子供達から 「お仕事?したくないん […]

最後だとわかっていたなら

あなたが眠りにつくのを見るのが 最後だとわかっていたら わたしは もっとちゃんとカバーをかけて 神様にその魂を守ってくださるように 祈っただろう あなたがドアを出て行くのを見るのが 最後だとわかっていたら わたしは あなたを抱きしめて キスをして そしてまたもう一度呼び寄せて 抱きしめただろう あなたが喜びに満ちた声をあげるのを聞くのが 最後だとわかっていたら わたしは その一部始終をビデオにとっ […]

できるかと聞かれたら

最近、執筆etc. の依頼がいくつか来るのですが、毎回返答に迷っています。 もちろん時間と体力があればOKするのですが、今のようにギリギリの時間と体力の使い方をしている毎日では、とても期限内に原稿を書ける自信がありません。 けれども、その都度、ルーズベルト第26代大統領のある言葉が頭をもたげてきます。 Whenever you are asked if you can do a job, tell […]

やれるだけやってみる

先日のミーティングでPIの地雷を踏んでしまったようで……凹んでいます。   私は今、ある病的タンパクをかなり小さな病変から抽出しようとしているのですが、これがなかなかうまくいっていません。 この抽出が難しい理由としては、 病変が小さすぎて、複数の症例を合わせて抽出しても、生化学的解析に使える量に到底及ばない ほとんどが他の病変の近傍に存在するので、他病理がコンタミしてくる そもそも夾雑物 […]

賢者は愚者より学ぶ…

先日、下記格言を想起する出来事を体験をしたので、書き留めておこうと思います。 Wise men learn more from fools than fools from the wise. — Marcus Porcius Cato (234 BC – 149 BC) 賢者は、愚者が賢者から学ぶよりはるかに多くの事を、愚者から学ぶ。 毎週木曜に行われているセミナーでは、センター内外から一人ass […]