内閣総理大臣に就任したばかりの御大の宣言で、衆議院が解散し、先日総選挙が行われました。
日曜日、夫は朝から「候補者比較サイト」を見ながら唸っています。
「うーん、誰に投票するか悩ましいなあ。。。」
浅慮な私と、熟考する夫
「とりあえず、今の野党は、与党を叩くことばかりに力を入れてて政策がいまいちな印象だから⋯⋯私は自民党に入れようかな。」
地域の候補者の名前もうろ覚えなまま発言する私に対して、夫は慎重な姿勢を崩しません。
「今の自民党は変えるべきだと思う。かといって、どの野党もリベラル過ぎなことばかり言ってて、実現可能性が全然感じられないよね。例えばこの公約とか、本当にやったって日本の景気がよくなるわけないし。正直、心から信頼して託したい政党がないんだよ。でも、よく考えて選ばないと、このままじゃ日本はだめになるからね。」
⋯⋯たかが一票、されど一票。
心定まらないまま、投票所へ
「もう決めた?行くよ!」
夫の強い言葉に押されて、私は外に出る準備を始めました。
「ちょっと投票してくるからね。」
子ども達に断りを入れて、いざ、投票所へ。
浅慮を自覚していた私でしたが、隣で熱心に考えていた夫をみていると、私ももっと考えなければならないような気がしてきました。
「ちょっと候補者の看板みてくる。」
私は、投票所に入る前に、少し離れたところにある候補者達の写真を見に行くことにしました。
すると夫もついてきて言いました。
「顔と名前見るだけじゃ、政策はわからないでしょ。」
そして彼は、携帯で、各候補者の政策を比較したサイトを見せてくれました。
各候補者の政策について、よくよく考えてみる
私が一番興味を持つ政策は、「子供の教育」。
なので、まず教育の欄を確認すると、私が「入れようかな」と思っていた候補者は、教育の政策欄が「回答なし」になっていました。
―― えー、この人、教育について何も言ってないってこと?
結局、サイトを熟読し、私は教育に最も力を入れていそうな、女性の候補者に一票入れることにしました。
その流れで、比例選挙も、最初に考えていた政党とは別のところに入れました。
たかが一票、されど一票
そして開票。
結局与党は過半数割れし、開票後のインタビューでは、険しい表情の御大が、余裕のないコメントをしていました。
私の投票した政党もあまり振るわなかったですが、それでも野党として一定数の議席を確保しました。
そして、夫の投票した政党は、今後の連立政権の鍵となりそうだと報道されていました。
彼はそれを見て、
「僕の一票が効いたのかもよ。」
と言いました。
彼の一票だけで何かが変わったわけではないと思いますが⋯⋯でも、彼のような人たちの一票が集まり、ムーブメントを起こしたのは、確か。
⋯⋯たかが一票、されど一票。