ある日のこと、書斎で仕事をしていると、受験生の長女(小6)がやってきて、言いました。
「算数で間違えた問題があるんだけど……。」
第1問:選挙の問題
1問目は、私も30年前に解いた記憶のある、「選挙系」の問題。
6年生140人の中から、代表委員を3人選びます。
立候補したのは、A-Fの6人です。
6年生全員が立候補の誰か一人に一票投票します。
以下は、130票まで開票した段階での各立候補者の得票数です。
- A:34票
- B:28票
- C:26票
- D:23票
- E:11票
- F:8票
Q1. 当選確実な候補者、落選確実な候補者をそれぞれ全て答えなさい。
Q2. Cが確実に当選するためには、最低あと何票必要ですか?
Q1の問題は解けたけれども、Q2を間違えたとのこと。
夫なら即答なのでしょうが、あいにく彼は仕事で留守……。
ChatGPT先生に尋ねる
こんな問題は、私が昔の記憶を呼び起こすのに時間をかけるより、ChatGPT先生に解き方を尋ねた方が早いはず!
私は、すぐにChatGPTを起動しました。
先生の回答は……
「Q2の答えは、8票です!理由は……」
その回答を見て、娘は「え……。」と困惑。
「私も8票って答えになって間違えたんだけど……正解は4票らしいんだけど……。」
ChatGPT先生も間違える
どうやら、ChatGPT先生も娘と同レベルだった様子。
結局、問題集の解答を読んで理解し、娘に伝えました。
先生、しっかりしてくださいよ……。
第2問:ヨセフスの問題(ままこだて)
「次は、この『ままこだて』の問題なんだけど……。」
―― ままこだて?そんな問題、中学受験でやったっけ?
私は30年前の記憶をたどりましたが……鶴亀算、植木算、旅人算、時計算、和差算……思い返してみても、「ままこだて」という問題はやったことがないように思います。
どんな問題かというと……
1から90の整数がかかれた数字のカードを円形に並べます。
1から初めて、1,3,5,7,,,,89,2,,,と、1枚おきに取り除いていくと、最後に残るカードに書かれた整数はいくつですか?
はい、わかりません。ChatGPT先生、お願いします。
ChatGPT先生の回答
これは「ヨセフスの問題」として知られているものですね!
以下の手順で解くことができます。
番号を n = 90(カードの枚数)とし、飛ばす間隔を k = 2(1 枚おき)とする。
一般的な解法は次の再帰式で与えられます:
J(n, k) = { 1 if n = 1, (J(n - 1, k) + k - 1) mod n + 1 if n > 1. }
ここで、J(n, k) は n 枚のカードが残っているとき、最後に残るカードの番号を意味します。
ちょっと、先生!小学生が理解できるように説明してくださいよ……。
結局、解答集の方がわかりやすかった
何度か質問の方法を変えましたが、やっぱり問題の解答集を読んだ方が、小学生には理解しやすそう。
……とゆーことで、2問とも解答集頼りで解決しました。
やっぱり中受の問題は難しい……
今回以外にも、何度か中学受験の問題に触れる機会がありましたが、やっぱり難しいなー、と思います。
大人になった今なら、XやY等を代入し、方程式にして解くことが多いですが、小学生は「代数を使わずに解く」という複雑な方法で解く必要があります。
私の場合、ほとんどの問題は、解答集を読まないと娘に説明できません。
「昔はこんな問題を、代数も使わずによう解けてたな……。」
と、切なく回顧する私。
ただ、今回の2問目「ヨセフスの問題(ままこだて)」は、解き方を見ても、やっぱり「以前解いたことがある」とは思えませんでした(もっと勉強していた人なら聞き覚えがあるかもしれませんが)。
ウィキペディアで調べると、「ヨセフスの問題」の起源は、ユダヤ戦記にあるそう。
ヨセフスの問題(ヨセフスのもんだい、英: Josephus problem)は、数論的な問題であるが、ストーリー仕立であるといった点は数学パズル的でもある。ジョセファスの問題とも。アプローチにもバリエーションがある。 n {\displaystyle n} 人の人間が円を描くように並び、処刑されるのを待っている。最初の人をスキップし、さらに k − 2 {\displaystyle k-2} 人をスキップし(つまり、 k − 1 {\displaystyle k-1} 人をスキップして k番目の人に到達する)、k番目の人を処刑する。そしてそこから、再度 k − 1 {\displaystyle k-1} 人をスキップして k番目の人を処刑する。これを延々と続け(円は徐々に小さくなっていく)、最後に残った1人を釈放する。 問題は、 n {\displaystyle n} と k {\displaystyle k} が与えられたとき、起点をどこにしたら特定の人を最後まで残せるかである。
ユダヤ人のヨセフスが同士40人と集団自決することになった際、「全員を円形に並べ、3番目に位置するものから順に同士に殺してもらう」という案を提案し、16番目と31番目にいたヨセフスと友人が生き残った……という話に由来するとのこと。
「こんな難しい問題を、ヨセフスさんは咄嗟に考えついて、実践したってこと?」
……やっぱりユダヤ人は天才が多いんだな。
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