exam

先月、長女の希望で急遽出願した「慣らし受験」。

正月明け早々に、試験が行われました。

受験校は?

あとから知ったのですが、この時期に試験日が予定されている学校は、3,4校ほどあり、偏差値のレベルもある程度の差があったよう。

長女の選んだ学校は、その中で最も偏差値が高く、「西の御三家」の一つと言われているのだとか。

夫からの「リハーサルならもっと簡単に合格しそうな学校にしたほうが良いんじゃない?」というアドバイスをはねのけ、「緊張しないと、リハーサルの意味がないから。」と、わざわざ難しい学校を選んだ様子。

……まあ、本人がそうしたいのならそれでよいですが。

試験当日……の朝

会場は、自宅から電車で1時間強ほど。

一人で行くには遠すぎるので、当日は私が会場まで一緒に行くことにしました。

 

冬の冷え込む朝、6時40分。通勤ラッシュに混ざりながら出発です。

電車の中はかなり混雑していました。私が「大丈夫?立ったままだと疲れるかな」と声をかけると、

長女は「大丈夫。むしろいい練習になると思う。でも、今、緊張していないのが困る。緊張するための受験なのに。」と、少し不満げ。

 

……無理やり緊張しなくてもよいと思いますが。。。

会場に到着

かなり余裕をもって出発した私達は、受付開始前に会場に到着しました。

会場前には、

「おはようございます!」

「おはようございます!」

おそろいのウインドブレーカーとハチマキをした大人たちから、威勢のよい挨拶をされました。

青色のウインドブレーカーの人たちのハチマキには、「克己」の文字。

黄色のウインドブレーカーの人たちのハチマキには、「常在戦場」の文字。

その他、白のウインドブレーカーと塾のロゴ……黒いスーツで身を固めている人々も。

みんな、大手塾の先生のようです。

 

―― おー、塾の先生達!圧巻!

 

私がその迫力に飲まれていると、長女は一人すっと受付のデスクへ。

邪魔にならないようにと私が少し後ろで待っていると、後からたくさんの受験生とその親御さんが受付に並び、長女の姿は見えにくくなりました。

頭を右に左に動かしながら、なんとか姿を追うと、彼女は係員に誘導されながら試験部屋へ……「頑張ってね!」と声をかける間もなく、その姿は消えていきました。

いたたまれなくなり、退散

―― これから試験終了までどうしようかな?

 

私と同じように受験生を送り出した親御さん達のほとんどは、その場に立っていました。

―― この人たちは、このまま試験が終わるまでここで待つ予定なのかな?

 

会場から出てきたときに、すぐに見つかる所に居てあげたいとは思いましたが……昼過ぎまで立って待っているのは流石にムリ……とゆーことで、私は熱気あふれる受験会場を後にし、近くのカフェでPC作業をしていることにしました。

 



 

ドトールに入ると、私は奥の席に座ってPCを広げました。

―― 私の中学受験のときにも、塾の先生たち、来てくれたよなー。あの時は、試験が終わった時にも門の前にいてくれて、「どうだった?」って聞いてくれたっけ。

およそ30年ぶりに中学受験の会場の雰囲気を思い出しながら、私はゆっくりとコーヒーを啜りました。

そして試験終了

試験終了時間の10分前。

私は荷物をまとめて、ドトールを後にしました。

受験会場に近づくと……

―― すごい人達!

 

たくさんの親御さんが、会場入口の前に立ち、子ども達が出てくるのを待っていました。

近くには、交通整備の方がいて、「車が来るからここには立たないでください。」と誘導しています。

 

私は再び、頭をぴょこぴょこしながら、娘が出てくるのを待ちました。

 



 

しばらくすると、他の受験生達に混ざって、娘が出てきました。

私が手を降ると、彼女はすぐに気づき、近づいてきました。

彼女の表情は、ちょっと曇り気味。

 

―― 試験、できなかったのかな?

と思いながら、私は彼女に尋ねました。

「試験、どうだった?」

すると彼女は、「うーん……」と歯切れ悪く、答えました。

 

「テスト、難しかったの?」

長女「ううん、できたと思う。思っていたより簡単だった。」

「でも、なんかあんまり浮かない顔だけど。」

 

不思議に思いながら尋ねると、

長女「テストはできたけど、緊張しなかったの。やっぱり本番と思わないから緊張できなかったのかな。」

 



 

いやだから……無理やり緊張しなくても良いのでは?

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